Let's 処遇改善等加算トレーニング

「処遇改善臨時特例事業」の終了後、基本給等による改善額が3分の2を下回っていた場合は、補助金は全額返還となるのでしょうか?

こんにちは!
社会保険労務士法人こどものそら舎です。

今週の『Let's 処遇改善等加算トレーニング』をお届けします。

処遇改善等加算の概要や運用のルール、運用上のお困りごとを
一問一答形式でご案内いたします。

処遇改善等加算について改めて整理し、
理解を深める機会としてぜひご活用ください♪


〓〓〓〓〓〓〓〓〓★[ 問  題 ]★〓〓〓〓〓〓〓〓〓

「処遇改善臨時特例事業」では、「賃金改善部分」について、
「最低でも賃金改善の合計額の3分の2以上は、基本給又は
決まって毎月支払われる手当の引上げにより改善を図ること」
とされていますが、
事業期間終了後、基本給等による改善額が3分の2を下回っていた
場合は、補助金は全額返還となるのでしょうか?

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↓解↓答↓解↓説↓は↓こ↓ち↓ら↓へ↓



■━■━■━■━■[ 解答 解説 ]■━■━■━■━■

「保育士・幼稚園教諭等処遇改善臨時特例事業実施要綱」の
「8.留意事項」には、以下のように定められています。


(1)事業実績報告書等により、教育・保育施設等において
   実施された賃金改善の内容が要件を満たさないことが
   確認された場合、特段の理由がある場合を除き、
   補助額の全部又は一部について返還させる。


つまり、事業期間終了後、基本給等による改善額が3分の2を
下回っていた場合等要件を満たさないことが確認された場合は、
補助金を返還しなければならない可能性があるということです。


しかし、
「賃金改善計画策定時に予期することができない事情により、
やむを得ず基本給又は決まって毎月支払われる手当による改善額が
賃金改善額の3分の2を下回る結果となってしまった場合」
については、
「特段の理由がある場合」に該当するものとして、
補助額を返還する必要はありません。


なお、計画時に賃金改善の対象としていた職員の異動等により、
事業終了後に補助額に残額が発生してしまった場合には、
残額については原則として返還することになります。

事業期間中(令和4年2月から9月まで)に賃金規程等を改定し、
発生が見込まれる残額を追加的な賃金改善に充てることも可能です。



★参考:
 内閣府『保育士・幼稚園教諭等処遇改善臨時特例事業に係るFAQ
     ver.3・令和4年2月25日時点版)』
 https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/law/kodomo3houan/pdf/r031223/faq-01-2.pdf


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